CAREER

奈良はBARが多く存在し、カクテルの街でもあります。
世界中からお客様が来られた時に
『地方都市なのに、こんなすごいバーがあるんだ!』
と思っていただきたい。

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金子 道人

1981年奈良県生まれ。20歳からバーテンダーの道を歩む。
趣味・特技は映画鑑賞・料理
2007 "BAR TENDER"/at WAKAYAMA/BAR TENDER
2007 "OLD TIME"/at NARA/BAR TENDER
2011 "LAMP BAR"OPEN
2015 "LAMP BAR" Relocation
2015 "2015 World Class world champion"

20歳の時に和歌山の有名オーセンティックバー「BAR TENDER」で出合ったモスコミュールに衝撃を受けた事からバーテンダーの道を志す。和歌山の「BAR TENDER」、奈良の「Bar OLD TIME」で13年間修業を積み、2011年12月10日に「LAMP BAR」をオープン。2015年1月に店舗を移転。12席から26席に増やし、より自身の世界観を色濃く反映させた造りにしました。ディアジオ社が主催するバーテンダー世界大会「WORLD CLASS 2015」でBARTENDER OF THE YEAR優勝。

Colorless since 2017

Michito Kaneko

Japanese,born,1981

ウイスキーベース
シェリー、シャンパン、白ワインビネガー、レモングラス、
ラプサンスーチョンティーシロップ

2017年に完成したカクテル。
ウイスキーを漂白した”透明”という意味の「カラーレス」。
ウイスキーの茶色い部分に含まれる、タンニンや苦味・えぐみを全て取り去り優しいウイスキーを実現しました。
色が付く前の「熟成していないウイスキー」は、口に運んだ際のファーストインパクトで強いアタックがあり、余韻が短い。
しかし熟成するとフレッシュ感は無くなるが最初のアタックが弱くなり余韻が長くなる。
そのため、熟成したウイスキーからタンニンを取り除き、フレッシュ感を残すことにより
余韻まで楽しむ「長いストーリー」を味わうことのできるカクテル。

カラーレスを作ったきっかけは、仕事でメキシコへ行った際に、「ドン・フリオ70」というテキーラがとても美味しかったことから始まりました。フレッシュ感があり長い余韻も感じるお酒をどのような方法で造られているのか聞いてみたところ、樽で一度熟成させ茶色くなったお酒をフィルタリングして着色を取り除いていました。その方法を知った時、〝無敵〟だと思いました。ウイスキーもテキーラと同様、樽に入れて熟成させるお酒です。同じ観点で着色を取り除く工程に試行錯誤し実現させました。
そもそも何年もかけて熟成させたお酒をカクテルにしたり、ましてや色を取り除いてしまうことはお酒の生産者の観点ではご法度ですが、近年テキーラは世界で評価も上がっていますし、メキシコ人由来の〝自由な発想〟は、ダイレクトに「美味しい」というものに直結させる考え方があります。それは〝カクテルマン〟にとって大事なことで、挑戦がないと発展もしません。
私は、カクテルを考案することがとても速いのですが、1回で完璧を目指すのではなく、必ず「アップデートの回数を増やす」ことを大切にしています。
そして、「自分の未来の才能を信じない」。頭の中の「おもちゃ箱」にとにかくたくさんのモノを日々入れて、カクテルを作り出すクリエイティブな局面では新しい何かを考えずに「おもちゃ箱」から下ろしてくるだけです。日常では目に飛び込んでくるものを、常にカクテル化することや、バーに必要なものにするにはどうしたら良いのかと考えています。それは、バーに関係がなくても素敵な景色などを見ても変換することを大切にしています。